2026.09.14
先日、髙橋ファームではJGAP(穀物)の本審査を無事に終えることができました。
今回、弊社では水稲の生産から「精米」の工程までを審査範囲として、本審査に臨みました。
これまでJGAPの認証取得に向けて、農場内のルールや帳票、作業工程、リスク管理など、一つひとつ見直しを進めてきました。
そして実際に本審査を終えて改めて感じたのは、以前の記事でも触れた、
「認証取得が目的にならないこと」
の大切さです。
本審査は順調に進みました
今回の本審査は、当初の予定より早く終了しました。
審査の中で指摘を受けた管理点は5項目。
審査員の方からは、取り組みの状況について「JGAPに取り組んで3〜4年目くらいの水準」との評価もいただき、特にこれまで整備してきた帳票や記録について高く評価していただきました。
もちろん、指摘いただいた項目については、これから一つひとつ是正していく必要があります。
一方で、初めてJGAP認証に取り組む中で、これまで準備してきた方向性が間違っていなかったことを確認できたことは、私たちにとって大きな成果となりました。
JGAPに合わせるのではなく、自分たちの経営を整理する
JGAPへの取り組みを始めた当初は、膨大な管理点や必要な記録を前に、
「これを全部やらなければならないのか」
と感じる場面も少なくありませんでした。
しかし、一つひとつの管理点について「なぜこれが必要なのか」を考えていくと、その多くが日々の農場経営につながっていることが分かります。
誰が、どの業務を担当しているのか。
どのようなルールで作業しているのか。
何か問題が起きたときに、どこまで遡ることができるのか。
農薬や肥料、燃料、機械などをどのように管理するのか。
そして、安全な農産物を継続して届けるために、どのようなリスクが存在するのか。
これまで「当たり前」に行っていた仕事を言葉にし、記録し、誰が見ても分かる状態にしていく。
その積み重ねによって、少しずつ髙橋ファームという農場の経営の構造が見えるようになってきました。
「記録すること」が目的ではない
今回、帳票の整理を評価していただきましたが、私たち自身、帳票を増やすことがJGAPだとは考えていません。
記録は、あくまで経営をより良くするための手段です。
必要以上に記録を増やせば、現場の負担になります。
反対に、必要な記録が残っていなければ、問題が発生したときに原因を追うことができません。
だからこそ、
「何を管理する必要があるのか」
「そのために、何を記録すればいいのか」
を考えることが重要なのだと思います。
今回の審査でも、単に書類が揃っているかどうかではなく、実際の農場の運用と記録が一致しているかという視点から、多くの確認が行われました。
JGAPへの取り組みを通して、私たち自身も「管理すること」と「記録すること」の意味を改めて考える機会になりました。
認証取得はゴールではなく、これからのスタート
今回、本審査を終えたことで一つの大きな節目を迎えることができました。
しかし、JGAPは一度審査を受ければ終わりではありません。
農場の規模も、働く人も、設備も、販売先も、これから変化していきます。
髙橋ファームも、これから先さらに農地や生産量、販売量が増えていけば、これまで少人数だからこそ成り立っていた管理方法では対応できなくなる場面が出てくるはずです。
だからこそ今回のJGAPへの取り組みは、認証を取得するためだけではなく、これから事業が成長していくための土台をつくる機会だったと感じています。
人が増えても、規模が大きくなっても、同じ品質で農産物を届け続けられること。
そして、働く人が安心して仕事ができ、お客様にも安心して選んでいただける農場であり続けること。
そのための仕組みを、これからも現場に合わせながら改善していきます。
認証取得が目的にならないこと。
本審査を終えた今だからこそ、改めてこの言葉を大切にしながら、髙橋ファームの農業経営を一歩ずつ前へ進めていきたいと思います。